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ゲストが「私なりの大津線の楽しみ方」をそっと教えてくれるかもしれません。

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 NHK大津放送局の看板番組「おうみ発610」。はじめは「645」だったのが、人気とともに番組開始時間が「630」と早まり、昨年9月末には「610」としてパワーアップ。その第1回放送は、なんと保存された京阪電車80形82号車について、錦織車庫からの中継でした。

 7月、第2回のo2talkは、錦織車庫からの中継レポーターを務め、この4月からは「おうみ発610」メインキャスターの一角となった高阪真希さん。知的でさわやかな笑顔がお茶の間の人気を集めています。

6月15日、NHK大津放送局スタジオにて
インタビュアー=黒田一樹(京津文化フォーラム82 専務理事/芸術監督)

「変化するびわ湖の表情を見ていると、飽きることがありません」
高阪真希さん

関東人?関西人?

−お生まれは埼玉県で、お父さまが転勤族だったためにいろいろなところをまわって大津に落ち着いたんですよね。大津に住んで何年が経ちますか?

 5年です。

−もちろんNHKのキャスターということで、関西弁の他にも関東弁、いわゆる標準語を使わなくちゃいけないんでしょうけど、高阪さんご自身は意識としては関西人というよりむしろ関東人ですか?

80形まぶさび仕様
「おうみ発610」ポスター(大津市内)
 そうですね。大津に来る前、高校生の頃は京都に住んでいて、大学も京都の方だったので、関西にいる方が長いくらいなのですが…。

 入局1年目の去年は、キャスターと学生の掛け持ちでした。大学の単位はもう卒論くらいしか残っていなかったので、両立はそんなには難しくありませんでした。NHKといえば転勤のイメージが強く、実際に大津放送局で働いている人も大津や滋賀県の人ばかりではないのですが、私は大津放送局で採用されたので、原則として異動はないことになっています。

−ちなみに卒論のテーマなどは?

 国文学が専攻だったのですが、源氏物語について書きました。


高阪真希(こうさか・まき)

 NHK大津放送局キャスター。
 1981年9月、埼玉県生まれ。大学在学中に大津市観光協会の親善大使を務めた後、2003年にNHK大津放送局にキャスターとして入局、「ぐるっと関西おひるまえ」(総合テレビ、11:05〜54)などに出演。
 この4月からは、大津放送局の看板番組「おうみ発610」(総合テレビ、18:10〜19:00)のキャスターとして活躍。
 柑橘系の食べ物が好みで、リラックス法は愛犬モモ(体重15kg)を抱っこすること、おしゃべり。大小関係なく虫は苦手。大津市在住。

NHK大津放送局

−そうすると石山寺ですね。おいでになりましたよね?

 はい。NHKへの入局前、大津市観光協会の親善大使を務めていたときに、源氏の間に入れてもらったんですよ。本当にあそこで書かれたかどうか、など、いろいろな説がありますが、私は本当に紫式部があの環境で源氏物語を生み出したんじゃないかと思っています。

−親善大使ですか。先ほどおっしゃったように大津からの異動も原則ない、ということですが、そうなると、高阪さんの中で「大津」というのはひとつのアイデンティティとなっているんじゃありません?

 はい。先ほど関西人か関東人か、という話がありましたが、そういう意味では「大津人」になってきたんだわ、と思います。

−高阪さんにとって、「これが大津!」って場所ってありますか?

 大津、といって真っ先にイメージする場所は浜大津ですね。私の住んでいるのは石山坂本線の北の方なんですけど、石場のNHKに通勤するのに石坂線を使っています。乗っていると、浜大津でお客が入れ替わりますし、大津の中心なんだわ、って思います。

 浜大津にはいろいろな施設ができましたが、私はあのびわ湖花噴水が大好きです。自然の開放感と都市生活がミックスした、大津らしい風景だと思います。

-通勤は京阪電車一本なんですね。

 はい、増発されて便利になりましたね。「ちょっとそこまで」という感じがますます強くなってきました。大津線らしいな、と思うところは、病院に行くおばあちゃんなんかを運転士さんが発車を待ってあげているんですね。ダイヤ通りに走るかちょっと心配なんですけど…。

-浜大津の交叉点で信号に引っかかったらあっと云う間に遅れちゃいますでしょ。「それやったらちょっと待って乗ってもらった方がエエわ」と云うことみたいですよ。でも、思うほど遅れたりしないものなんですよね、意外と。

 ああ、ますます大津線らしい! そういうの大好きです。今、ポスターが出ていますけれど、keihan-o2.comを拝見して、ますます身近に感じているんです。面白いし、デザインもキレイですよねー。運賃表も使いやすい。実はさっそくkeihan-o2.comのファンなんですけど、私なんかが出ちゃっていいんですか?

-いいもなにも、こちらから出演をお願いしているんじゃありませんか(笑)。そんなこと、担当者が聞いたら泣いて喜びますよ。

高阪さんイチオシのびわ湖花噴水(写真提供:びわこビジターズビューロー)。

環境へのこだわり

-京阪電車は3月にISO14001をとりました。全社でとった鉄道は今のところ京阪だけなんです。NHK大津も「環境こだわり放送局」を掲げています。環境意識の高さは滋賀県の特徴なんでしょうか。

 そうですね。学生のとき、滋賀県下のドラッグストアでバイトしていたことがあって、分解性の高い無リン洗剤がよそに較べて相当出たのを覚えています。特に水質へのこだわりは大津の方は高いようです。やはりびわ湖の存在は大きいですね。日本人のアイデンティティに桜や富士山があるように、大津人の心の中にあるびわ湖って、本当に大きいです。私自身、毎日のように本当にびわ湖に惚れ直しています。

-妬けるなあ(笑)。たしかに、びわ湖が大津が持つ開放感ってすごく大きいですよね。

 はい。いつ見てもびわ湖の表情が違うんですよ。ずっと見ていても全然飽きません。

-美しいものって、見ていて飽きないんですよね。

 本当ですね。その変化する表情を眺めているとどんなに時間があっても足りなくて。あと、大津の自然、ということでびっくりしたんですが、私の住んでいるところにも猿が降りてきたことがあるんです。静かな住宅街ですが、そんなに田舎ってワケじゃないんですよ。

-猿!それはすごい。

 夜中に犬がわんわん吠えるんです。はっと思って外を見ると、何かいる。猫じゃないし、人でもない。よく見たら猿だった…本当に驚きました。山の方から降りてきたんでしょうね。

-犬が吠える…文字通り犬猿の仲だ。

 とくだん仲が悪そうでもありませんでしたけどね。犬も驚いたんだと思います。

ISO14001

環境マネジメントシステムの国際規格。廃棄物の減量、リサイクル、省エネルギー、関連法案の遵守など、その範囲は非常に多岐にわたります。
京阪電車では、2002年12月、キックオフ宣言とともに「環境理念」、2003年6月に「環境方針」を制定。2004年3月にISO14001を全社で取得しました。

 他にも、日本ではじめて省エネルギー形の「電力回生ブレーキ」を戦前の京津線50形電車に採用し、現在は全車両が回生車であるなど、「環境負荷が低い」ことも大津線の自慢のひとつです。

 あと、NHKの国民生活時間調査では、滋賀県では社会参加率が高く、治療・静養の確率が低いというデータが出ています。これも環境意識の高さなのかもしれませんね。それがびわ湖によるものだとしたら、本当にびわ湖に感謝しなくてはいけません。

 びわ湖で思い出したんですが、おうみは「近江」のほか「淡海」とも書きますし、びわ湖のことを湖と書いて「うみ」とおっしゃるお年寄りが結構おいでなんですよ。

-へえー。湖と書いて「海」という人は相撲協会の北の湖理事長しか知りませんでした。確かにあのスケール感は海ですね。

なんでもありが大津気質?

−今年でキャスター生活も2年目ですが、1年間やってみて成長できた、という実感はありますか?

 はい、ここはスタッフが少ないこともあって、キャスターでありながらディレクター的なこともさせてもらっているんです。それこそ台本書きからスタジオの大道具小道具の手配、選曲、キュー出し、そして出演まで…。もちろんプロのクオリティのものを作らなくてはいけないんですが、少人数で、「なんでもやっちゃえ」ってノリは学園祭的な部分もありますね。でも、そんな現場が気に入っています。何よりも、楽しいんです。

-大津線のスタッフや、僕が今やっている仕事もそうなんですけど、外から来て大津に魅せられた人って、なんだかびわ湖のおおらかさや、都会と自然がほどよくミックスしたところにふれるんでしょうか、思い切り自分を解放して「なんでもやっちゃえ!」って部分がありますよね。

 それが大津のDNAなんでしょうか。地方に行くと、よそ者は所詮よそ者みたいな意識があるところも多いんですけど、大津はそのあたりはかなりおおらかですよね。そうこうしているうちに、私自身も「大津人」としてのアイデンティティが強くなってきているんですね。本当に大好きな街です。毎日、石坂線からびわ湖を見ていると、「この街に住み、この街で働いていて良かった」って思うんですよ。

−電車通勤がいい時間なんですね。

 そうなんです。電車に乗っている時間は10分かそこらなんですけど、その間に、仕事モードと生活モードを切り替えられます。浜大津を過ぎると、「街に出てきた」って感じがして、北に行って別所を過ぎると「帰ってきた」って。いつも元気に「ありがとうございますっ!ありがとうございますっ!」って挨拶してくれる駅員さんもいたりして、ほっとしたり、やる気が出てきたりします。
 本当に短い時間なんです。だけど、その時間は私にとって、スイッチを切り替えるのに大切な役割を果たしてくれている、大事な、そしてゼイタクな10分間なんですよ。

2003年9月29日、記念すべき「おうみ発610」の第1回放送は錦織車庫からの中継でした。
なるほど、現場では大津放送局の掛川雅夫・チーフアナウンサーがディレクター役をこなし、先輩の金谷未来子キャスターもADとして一体化しています。


「毎日が地元の魅力の発見の連続です」と語り、その魅力を伝えるために県内を駆け回り、お茶の間に笑顔でそれを届ける高阪さん。その表情は「ふるさと」を見つけた喜びにあふれていました。そして、元気の泉は、レイクサイド・トラム−石山坂本線で充電する10分間。さあ、便利になった大津線での通勤で、リラックスタイムを心ゆくまで味わってみませんか?

次回のo2talkもお楽しみに!


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